2007年05月31日

チャイコフスキー/交響曲第5番

チャイコフスキーは7つの交響曲を書いています。1番〜6番「悲愴」までの番号のついた6つの交響曲と、ベルリオーズの幻想交響曲に非常に近い性格を持った「マンフレッド交響曲」です。その中で私が一番好きなのが第5番の交響曲です。

第6番「悲愴」ほど暗くなく、第4番ほど軽くなく。。。といった感じで、とても充実した内容になっています。全編、とてもメロディーが分かりやすく、大作ではありますが、それほど聴いていて難しくは感じません。雄大なロマンが満載で、ロシア的な空気も満喫できます。

私はこの曲が好きで、演奏会にも何回か聴きに行きましたが、私の中では決定的な名演奏があります。あまり、ほかの方がこの演奏を評価しているのを知らないのですが、私の中ではベスト1です。それは、ロストロポーヴィチ指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団。1976年の演奏!

ロストロポーヴィチは、先日亡くなった大巨匠といえるチェロ奏者です。チェロの名演奏も数限りなくありますが、指揮者としても活躍していました。
そのロストロポーヴィチが指揮した第5番は、とにかくチャイコフスキーの甘美な情緒とメランコリックな情緒を最大限に表しています!

ちなみに、この曲はムラヴィンスキーの指揮が評判がよいですね。ムラヴィンスキーは甘さを抑え、メランコリックさも抑え、非常に鋭く、ロシアの凍てつく冬のような厳しい演奏をします。聞き手を飽きさせない、その颯爽とした曲運びは見事なもので、私も好きな演奏です。しかし、それがチャイコフスキーらしいかというと、ちょっと疑問です。

本来のチャイコフスキーは、やはりロマンに沈み込むような甘さと、憂鬱な情緒が特徴だと思うんです。そのチャイコフスキーの特徴を充分に活かした演奏がロストロポーヴィチの第5だと思います。
ムラヴィンスキーとは真っ向正反対の演奏ですが、私は好きです。

第一楽章の出だし、クラリネットのメロディーをここまで憂鬱に演奏している例も他にはないと思いますし、第二楽章も、ここまでゆったりとしみじみメロディーを歌い上げた指揮者はいないのではないかと思います。全楽章、非常にテンポが遅く、早いテンポのムラヴィンスキーとは別の曲のように響きます。(ムラヴィンスキーとくらべると、どの楽章も3分程度演奏時間が長くなっています)
最終楽章もスケールの大きさよりも、メロディーの甘さの方が強調されています。

と、いった感じで、メロメロなチャイコフスキーが好きな方には、とてもオススメできる演奏です!ちょっと、入手困難なCDですが、濃厚なチャイコフスキーの世界を堪能できると思います。

チャイコフスキー:交響曲第5番
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 チャイコフスキー ロストロポービッチ(ムスティスラフ)
東芝EMI (1999/09/22)
売り上げランキング: 82814

2007年05月21日

ノエル/ジ・エキセントリック・オペラ

クラシック音楽を、ダンスやテクノ系の音楽にアレンジして歌ってしまう「ジ・エキセントリック・オペラ」のアルバム。
タイトルが「ノエル」!ということで、クリスマスの音楽を集めた作品になっています。
正直、聴く前はあんまり期待していませんでした。エキセントリックオペラは、総じてアレンジが奇抜ですので、聖なる音楽とは水と油な感じがしたからです。
曲目を見ると、「オー・ホーリー・ナイト」や、「あら野の果てに」 等の、祈りに満ちた曲が目立ちます。果たして、これらをエキセントリック・オペラが歌うとどうなるのか・・・
ちょっと心配もしましたが、聴いてみると、なかなか無難!?なアレンジがされていて、クリスマスのアルバムとしても違和感はありませんでした。

今回のアルバムでは、他のアルバムにあるような斬新なアレンジや歌い方は影を潜めていましたね。
特に、ソプラノの相良奈美さんの歌い方が大人しい印象でした。相良奈美さんは「驚異的な7色のハイトーンヴォイス」が売りで、マリア・カラス並の力強く高らかなソプラノから、囁くような声、はたまた、怒鳴ってるような声まで、まさに7変化で歌います。しかし、このアルバムでは大半がボーイソプラノ的な声で統一されていました。

ファンとしては物足りなさを感じるかもしれませんが、音楽的には、とてもクリスマスの雰囲気が出ていますし、癒し効果も高いですね。

「ザ・エキセントリック・オペラ」は、クラシカル・クロスオーバーのアーティストの中でも、非常に個性的なグループです。興味のある方は是非聴いてみてください!


NOEL
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THE ECCENTRIC OPERA
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5 レベルが高い!
5 幻想的な空間...
posted by 悠 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック>声楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月14日

海の上のピアニスト オリジナル・サウンドトラック

ジュゼッペ・トルナトーレ監督の映画。
大西洋を往復する豪華客船で生きる1人の天才ピアニストのストーリーです。
タイトルにもあるように、「ピアノ」がこの映画の大きなポイントで、当然サントラもピアノが大活躍します。
この映画のサントラを手がけたのがエンニオ・モリコーネ!イタリア映画音楽界の巨匠です。
エンニオ・モリコーネとジュゼッペ・トルナトーレ監督のコンビでは、『ニュー・シネマ・パラダイス』という名作があります。こちらは、音楽もベストセラーになりました。

「海の上のピアニスト」では、ジャズっぽい曲から、ポピュラー、クラシックぽい曲まで、色々なタイプの音楽が登場します。ただ、あくまで「それっぽい」です。完全にジャズでもなければ、クラシックでもない。「モーツァルト再来」というモーツァルト風の曲もありますが、やはり、よく聴くとクラシックでもない感です。
これが、モリコーネらしいというか、あくまで、自己の音楽世界を貫く姿勢が見られます。


有名なのは「愛を奏でて」という楽曲でしょう。インストは勿論、歌としても色々な歌手がレコーディングをしています。モリコーネらしい、温かいメロディーと、美しいハーモニーが心に残ります。

ちなみに、この映画で主人公を演じた俳優、ピアノでの決闘シーンで相手役を演じた俳優は、ピアノが弾けないとの事。ピアノを弾いてるように見せるため、演技の大特訓を受けたそうです。
劇中では、本当に弾いているように見えますね。

「海の上のピアニスト」オリジナル・サウンドトラック
エンニオ・モリコーネ アカデミア・ムジカーレ・イタリアーナ ファウスト・アンツェルモ ジャンニ・オッディ ジルダ・ブッタ アメデオ・トマシ
ソニーミュージックエンタテインメント (2006/03/24)
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posted by 悠 at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | インスト>洋楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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