2007年06月22日

ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」

梅雨の時期になりました。
芸術家にとって「雨」は重要な題材だと思います。
音楽の世界でも、雨にまつわる作品は多いですね。名曲もたくさんあります。
雨の降る幻想的な情景は創作意欲を刺激するのかもしれません。

私が最近、雨の日に聴きたくなる音楽がブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」です。
特に、第1楽章が「雨の歌」というタイトルにピッタリの名品で、よく、この楽章だけ取り出して聴いたりしています。
ピアノの雨音を思わせるような美しい和音にのって、ヴァイオリンが伸びやかにメロディーを歌い上げていきます。
メランコリックというよりは、いくぶんの爽やかさを持っていて、憂鬱な雨の日というよりは、雨の美しさ、雨に浮かぶ自然の美しさをイメージさせてくれます。

ブラームスの作品の中でも、もっとも心地よい一曲ではないでしょか。
この曲を聴くと、雨の日もいいなぁ。と思えるかもしれませんよ!

ちなみに、ブラームスは青年時代から「ヴァイオリン・ソナタ」に取り組んでいました。
しかし、その作品のほとんどは自らの厳しい自己批判で破棄してしまったそうです。
なので、「第1番」と言えども、満を持した名作になっています。
交響曲第1番に至っては21年も費やして完成させていますし、ブラームスは相当な完璧主義者ですね〜。

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2007年06月15日

砂の器/オリジナル・サウンドトラック

「砂の器」は、松本清張さんの小説が原作で、これまで4回もドラマ化されているそうです。
この作品のドラマ化では「ピアノ協奏曲」が毎回注目されます。音楽担当の作曲家の手腕が問われます。
調べてみると、一作目では菅野光亮作曲、演奏は東京交響楽団。さらに音楽監督には芥川也寸志など、豪華メンバーですね。ピアノ協奏曲の出来がドラマの印象を決定すると言っても過言ではないでしょう。

今回紹介するのは、一番最近の4作目。2004年版のサントラです。
こちらのメンバーは、作曲が千住明さん。演奏が日本フィルハーモニー交響楽団。そしてピアノが羽田健太郎さんです。

さて、そのピアノ協奏曲ですが、千住さんの話しによると、作曲期限が一ヶ月しか頂けなかったとのこと。
オーケストレーションなど、物理的に時間のかかる作業が多いピアノ協奏曲において一ヶ月というのは、そうとう過酷なスケジュールになったようです。そもそも千住さんにとってもピアノ協奏曲は初の作曲ですし、研究も兼ねて、もっと時間はほしかったかもしれません。

そんな中でできたピアノ協奏曲「宿命」ですが、評判は微妙ですね〜・・・。
まず、全二楽章です。もちろん、ドラマ的に第三楽章が必要なかったのかもしれませんが、そこはちょっと物足りない気はします。
あと、非常にムード音楽的で、聴いた感じクラシックのピアノ協奏曲という感じはありません。
この点が、よく批判されていますが、千住さんと羽田さんという、どちらかというとイージーリスニングやムード音楽を得意とする二人によるピアノ協奏曲ですので、それを踏まえた上で楽しめば良いと思います。

千住さんのファンや、羽田健太郎さんのファンとして聴くと、二人の魅力を存分に生かした、とてもすばらしいコンチェルトに仕上がっていると思いますよ。

メロディーも美しいですね。 ピアノ協奏曲内で使われる主題が三曲目の「幻の影」でストリングス演奏されますが、この往年のムード音楽を思わせるような甘美なメロディーは数ある千住メロディーの中でもピカイチです。

賛否両論の作品ではありますが、千住さん、羽田さんファンの私としては充分楽しめた一枚です。

砂の器
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千住明 羽田健太郎 小松長生 日本フィルハーモニー交響楽団 TVサントラ
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posted by 悠 at 13:47| Comment(2) | TrackBack(0) | クラシック>ピアノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月05日

羽田健太郎さんの訃報

最近、ジャンル問わず、有名な音楽家の訃報が相次いでいるように思います。
昨年から今年にかけても、ポールモーリアさんや、宮川泰さんなど、ポップス界の大御所が亡くなりましたし、クラシック界の巨匠ともいえるロストロポーヴィチさんも亡くなりました。
最近では、J-POPの一時代を走り抜けたZARDの坂井泉水さんの早過ぎる死に胸を痛めました。

その矢先、ピアニストで作曲家(最近では指揮者としても活躍していた)羽田健太郎さんの訃報が入ってきました。
テレビでよく拝見していただけに、非常に驚きました。まだ58歳です。

羽田健太郎さんは、私にとって非常に思いで深い方で、演奏会にも行き、羽田健太郎さんの素敵なピアノ演奏や、彼がポップス風にアレンジしたムソルグスキーの「展覧会の絵」等を聴き感動したものです。気さくな方で、たまたま会場の通路ですれ違った時も、とてもニコニコしながらファンの方たちに挨拶していました。

昔、NHKの「ピアノでポップスを」という番組に、服部克久さんと羽田健太郎さんが出演していたのですが、ピアノを弾くテクニック以外にも、演奏姿を「それなり」に見せる方法とか、毎回面白くも役立つ話しをしてくれたのを覚えています。
この番組の楽譜も持っているのですが、羽田さんのアレンジは、初心者向けの簡単なアレンジにもかかわらず、オシャレなコードや、ポップなニュアンスが散りばめられていて、センスの良さに感心したものです。

その他にも、ニュース番組で定期的にピアノの生演奏を披露したり、「題名のない音楽会21」で司会をしたり、ユーモアたっぷりなトークもあったりと、とても親近感の持てる音楽家だったように思います。通称ハネケンなんて呼ばれていましたね。
ピアニストとしても、作曲家としても、まだまだこれから味が出てくる年齢だけに、とても残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
posted by 悠 at 00:23| Comment(2) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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