2006年12月31日

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付き」

年末と言えば第九です。私なんかはN響の第九演奏会のライヴをラジオで聴くと
「ああ、今年も終わるなぁ〜」と実感します。
年末の第九は日本が元祖ですが、海外でも年末に演奏する所が増えてきたみたいですね。それにしても、第九を選んだのは、大正解ですよ。1年を締めくくるにこの曲以外はないでしょう!

有名なのは第4楽章。いわゆる「よろこびの歌」のある楽章です。
第九の顔であり、何度聴いても胸が高鳴る、まさに「歓喜」の楽章なのです。これほど聴く人に勇気や希望を与えてくれる音楽は他にありません。
「苦悩を突抜け、歓喜に至れ」というシラーの詞を、見事に表現しています。


残念なのは、名演奏とされる演奏がいずれも古いことです。
第九の決定盤とされるのが、今回紹介するフルトヴェングラー&ベルリンフィル、1951年の録音ですが、半世紀も前の録音なんですよね。当時の録音技術では第4楽章の大合唱は鮮明に録音されず、決して聴きやすいものではありません。勿論、演奏は物凄いの一言です。これを超える演奏はないでしょうし、特に、第4楽章のコーダの超スピードは圧巻で、もはやオーケストラがあまりの速さにちゃんとなってません!物凄いスピードで天を突抜けるような歓喜の中、一気に曲は終結します。ただただ凄いの一言です。

第4楽章は録音の古さが感じられますが、他の楽章は比較的録音状態が良く、特に第3楽章は問題なく聴けるでしょう。この第3楽章が、感動的です。おそらく、ベートーヴェンの作った音楽の中でも、最も美しい楽章で、変奏曲風にいつまでも夢見心地な調べが続いていきます。ただし、これは、夢への逃避であり、真の幸せを描いた音楽ではありません。すべてを忘れ、美しい夢の中へ逃避する音楽なんです。フルトヴェングラーはこの楽章を20分近くかけて、まさに夢見心地な甘美さと格調をもって演奏します。天国にいるかのような演奏で、あまりの美しさに聴いていて悲しくなるほどです。

結局、この楽章の最後で突然金管楽器が高らかと鳴り、「これは真の喜びではない!」と警告し、夢は覚め、真の歓喜へ至る第4楽章へ突入していきます。金管楽器が鳴ってから、夢が覚めるまでの過程が聴き物です。1回目の警告で、ベートーヴェンは夢から脱することができません。
そして2回目の警告の後、悲しい旋律が弦楽器で演奏され、名残惜しく、後ろ髪を引かれながら夢から脱していくのです。第九を聴く時に是非、注目してみてください。

ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
フルトヴェングラー(ウィルヘルム) バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン ホップ(ハンス) エーデルマン(オットー) シュワルツコップ(エリザベート) ヘンゲン(エリザベート) バイロイト祝祭合唱団
東芝EMI (2002/03/06)
売り上げランキング: 41

この記事へのコメント
あけましておめでとうございます。
私はフルトベングラーよりは新しいですが、バーンスタインのLPレコードを持っていました。
バーンスタインはベートーベンの他の交響曲の演奏は今一つだったように記憶していますが、第九だけはキャラクターに合うせいか(?)なかなかよかったです。
でも、やはりフルトベングラーがNo1ですね。
Posted by coollife at 2007年01月01日 20:43
coollifeさんへ

あけましておめでとうございます。
バーンスタインと言えば、ウィーンフィルを振った第九が好きです。濃い口以外では、カラヤンの颯爽とした第九も忘れられません。昨年のN響の第九もよかったなぁ・・・。

第九はどんな演奏で聴いても感動できる名曲ですね!
Posted by 悠 at 2007年01月02日 19:16
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/30592840

この記事へのトラックバック

ベートーベン 交響曲第九番(クラシック音楽史上最高の演奏?)
Excerpt: 交響曲第九番 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 バイロイト祝祭管弦楽団 1951 The Symphonie No.9 Lud..
Weblog: クラシック音楽 名曲ナビ
Tracked: 2007-03-10 02:07
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。