2006年03月19日

混声合唱のための「うた」 武満徹

武満徹さんといえば、1996年に亡くなった日本を代表する作曲家です。武満さんは、幅広いジャンルにたくさんの名曲を残してきましたが、どちらかというと現代音楽作曲家というイメージが強く、親しみにくい音楽という印象もあるかもしれません。代表作の「ノヴェンバー・ステップ」も、素晴らしい音楽ですが、日頃クラシックを聴きなれていない人には「???」な音楽かもしれないですね。

武満さんは、西洋音楽と日本の「わび」「さび」といったものを見事に溶け込ませることができた作曲家だと思います。彼の音楽を聴いていると、斬新な現代音楽である一方、古き良き日本のわび、さび、が心の奥に染み入ってきます。とても、深い音楽なので、聴けば聴くほど味が出てきます。是非CDを買って何回も繰り返し聴いてほしいです。

そんな、武満さんの音楽のなかで、とってもわかりやすく、美しい作品があります。「混声合唱のための うた」という、12曲から成る合唱曲です。
「小さな空」の童心に帰るような、なつかしさ。昔、TV番組にも使用されていた「翼」の伸びやかな旋律が本当に心地良いですね〜。
この2曲は武満さん自身の作詞ですが、この詩もとっても好きです。武満さんは詩の才能もあったんですね!
詩と音楽も見事にマッチしていて、「この詩にはこの音楽しかあり得ないなぁ」という曲がたくさんあります。

この合唱曲のなかで一番印象的なのは、「死んだ男の残したものは」でしょう。作詞は谷川俊太郎さんですが、私はこの曲を聴いて、武満徹さんのファンになり、谷川俊太郎さんも、あらためて好きになりました。
内容は、反戦であり、ひとことでは言いきれない感慨深さなのですが、それでいて、すごくシンプルな作りなんですよ。
詩も特に難しい言葉はなく、子どもでも充分わかるし、音楽も1番から6番まで同じメロディーの繰り返しです。それだけに、メッセージがそのまま胸に届くというか、胸に刺さる音楽ですね。
この曲は、ポピュラー音楽にもなっていますが、やはり合唱曲で聴くと重みがあります。絶対に聴いておきたい一曲です。

第1曲目の日本古謡「さくら」のアレンジ版もいいですね。遠い時代の桜の舞う風景が浮かんでくるようです。

混声合唱のための「うた」〜明日ハ晴レカナ、曇りカナ
晋友会合唱団 関屋 晋 武満徹
ユニバーサルクラシック (1998/04/25)
売り上げランキング: 14,414


1.さくら
2.小さな空
3.うたうだけ
4.小さな部屋で
5.恋のかくれんぼ
6.見えないこども
7.明日ハ晴レカナ,曇リカナ
8.島へ
9.死んだ男の残したものは
10.○と△のうた
11.さようなら
12.翼
posted by 悠 at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック>声楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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