2007年08月19日

坂本龍一/嵐ヶ丘

1992年に公開された洋画「嵐ヶ丘」のサントラです。
「嵐ヶ丘」という物語自体は何度も映画化されている名作ですね。
これで5度目の映像化になるそうです。

そして、何よりこの映画の注目は坂本龍一、入魂の音楽なのです!
非常に完成度の高いサントラになっています。
しかし・・・この映画自体が少しマイナーなためか、音楽もあまり聴く機会がありません。
これはとても残念なことです。

坂本龍一さんの映画音楽というと、なんと言っても「ラスト・エンペラー」や「戦場のメリークリスマス」、以前紹介した「ザ・シェルタリング・スカイ」などが有名です。
しかし、一番芸術性の高いアルバムは「嵐ヶ丘」ではないかと感じます。
オーケストレーションの妙、映画の場面場面を完璧に演出する細かい芸は、舌を巻いてしまいます。

ただ、芸術性の高さと一般受けの良さは必ずしも一致しないわけで、このアルバムはあまりに精密すぎるため、幾分難解な印象は受けますね。
「戦場のメリークリスマス」のような音楽を期待して聴くと、期待ハズレになってしまうでしょう。

全体の雰囲気は「ザ・シェルタリング・スカイ」の音楽世界に近く、さらにそれを深くしたような内容です。現代音楽的な楽曲も多くなっています。
第一印象が良いというより、何度も聴いて味が出てくる曲が多いのです。

ちなみに、ボーナストラックしてテーマ曲のピアノヴァージョンが収録されていますが、これはとてもロマンティックで親しみやすく、「ザ・シェルタリング・スカイ」のピアノに感動した人は、オススメです!
冒頭のサティを思わせるような序奏に続いて現れる、甘美な旋律は坂本さんのメロディーの中でも、もっとも美しいものの1つでしょう。

サントラの指揮は坂本龍一。オーケストラはロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラという、本格的なクラシック系サントラ。ぜひ、堪能してみてください。

嵐ヶ丘(サントラ)
嵐ヶ丘(サントラ)
posted with amazlet on 07.08.19
坂本龍一 ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
EMIミュージック・ジャパン (1992/09/30)
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posted by 悠 at 16:44| Comment(33) | TrackBack(0) | インスト>洋楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月28日

妙音希聲 深草アキ・ベスト

秦琴奏者、深草アキさんのベストアルバムです。
秦琴(しんきん) とは中国の楽器で、中国広東省辺りで流行っている楽器だそうです。
日本人にとっては非常に馴染みのない楽器ですが、形や音はギターや三味線に近いですね。とても素朴ながら、高貴な薫りのする音色です。

日本の演奏者も少なく、深草アキさん以外はちょっと思い浮かびません。
その深草さんも、この楽器の演奏をマスターするのは試行錯誤だったようです。


馴染みがないと言いましたが、深草さんによる秦琴の演奏は意外とテレビでよく使われていて,
NHKドラマシリーズ『藏』や『櫂』の音楽も担当しています。
気がつかないうちに、秦琴の音色は耳に入っているかもしれません。

このベスト盤は、深草アキさんの代表曲がすべて入っていると言って良いでしょう。
どの曲も、深い瞑想の世界へ誘ってくれ、リラクゼーション効果は抜群!

中でも外国語の女性ヴォーカルを取り入れた
「赤ん坊/五木の子守唄」
は、幻想ともの悲しさが同居する不思議な世界です。
これ以上癒される音楽もないのではないか?と思うくらいで、何度聴いても夢心地にさせてくれます。
この曲はノルウェーの子守唄と、日本民謡を融合した作品みたいですね。
すごく斬新な組み合わせだと思います。

ちょっと疲れた時にオススメの一曲です。

妙音希聲 深草アキ・ベスト
深草アキ
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おすすめ度の平均: 5.0
5 唯々感動!
posted by 悠 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | インスト>邦楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月21日

安らぎの名曲集

クラシックの癒し系楽曲を集めたオムニバスCDです。
この手のオムニバスCDはたくさんありますよね。
そんな中で、私が気に入っているCDがその名もズバリ「安らぎの名曲集」というアルバム。
選曲、演奏ともになかなか面白いものになっています。

全体的に印象派以降、20世紀の名曲が多いのがこのアルバムの特徴です。
「ディーリアス」や「バターワース」といったあまり聴く機会のない作曲家の作品もあり、興味が尽きません。エルガーの「ためいき」という作品も、このアルバムで初めて聴いたのですがその美しいストリングスとメロディーは、まさに”ためいき”ものです。

演奏はすべてオーケストラによるもので、ネヴィル・マリナーやモントゥーなど、豪華メンバーです。

このアルバムの面白いのは、スローな演奏が多いことです。
「安らぎ」ということで、わざとテンポの遅い演奏を選んだのか、今まで聴いた中で一番テンポの遅い曲がいくつかありました。ただ、これはあまり良い事ではなく、チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」など、テンポが遅すぎて、ぎこちなく響くものもありました。たしかに、テンポが遅いとしみじみと、感動的になるかもしれませんが、一方で演奏者の表現力がとても必要になります。遅いだけで心のない演奏は、聴けたものではないんです。

速く演奏するのに技術が必要なら、ゆっくりと演奏するのには、とても高い表現力が必要なんでしょうね。

バーバーのアダージョ〜安らぎの名曲集
オムニバス(クラシック) マリナー(サー・ネヴィル) バーバー アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ ハーマン(バーナード) サティ ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 ドビュッシー モントゥー(クロード) グルック
ユニバーサルクラシック (2001/04/25)
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1. 弦楽のためのアダージョ(バーバー)
2. ジムノペディ第3番(サティ)
3. ジムノペディ第1番(サティ)
4. 歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」~精霊の踊り(グルック)
5. 春初めてのカッコーを聞いて(ディーリアス)
6. 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」~間奏曲(マスカーニ)
7. ベルガマスク組曲~月の光(ドビュッシー)
8. ためいきop.70(エルガー)
9. 歌劇「セルセ」~オンブラ・マイ・フ(ラルゴ)(ヘンデル)
10. 青柳の堤(バタワース)
11. アンダンテ・カンタービレ(チャイコフスキー)
12. パヴァーヌop.50(フォーレ)

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